電留線

長いものを置く場所です

10月24日、高知へ……? / トライナリー質感旅行&列車旅

そんなわけで2日目に入りますが、今日も予定はあくまで予定とばかりにどんどん崩していきます。旅慣れてない方はあまり真似しない方がいいですよほんと。

そしてここでサムネ用の画像をひとつ。

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きっぷの話

さて四国に行くにあたり使ったきっぷの話を。こちらの4日間で特急や第三セクターも乗れるフリーきっぷを使いました。夏にも出ていたらしいので、もしかしたら今後も設定されるかもしれないのでお見逃しなく。ネット販売限定ですが送料無料なのが有り難いです。

最終的に駅スタンプだらけになるまで酷使できたので満足です。

 

質感旅行とは

導入としてもう一つ、この記事のタイトルにある質感旅行の話を。聞きなれないって人も多いと思うので。

『ガールズ ラジオ デイズ』というコンテンツのファンの間でよく使われている言葉で、舞台となった場所に行く際に使われています。先駆者の方が纏めていらっしゃるので、そちらを読んでいただければと思うのですが少し引用しつつ私からも。

ポイントを挙げれば

・おそらくVtuber界隈から輸入された

・キャラクターが実在していてそのまま喋って放送しているようなラジオの感触

・アプリ内で読める「つぶやき」というキャラクターがTwitter形式で投稿する「つぶやき」が小説のような形式とは違ってなんか質感がある

・キャラクターのディテールに関わる設定や行動が明示されると「質感がある」「質感が補強された」と感じる

・白糸結が初詣行ってハンカチと間違えてパンツ持ってくるあざといムーブを見せると配信主の質感があると表現される

・白糸結がつぶやきで「ひゃあ♡」とか言っていると配信主の質感があると表現される

・というか白糸結の言動はだいたい数十人くらいの囲い相手にキャスやってる配信主の質感がある

こんなところになるでしょうか。

こういう"質感"を感じるために現地に行くのが"質感旅行"ということになります。

私たちの世界のパーキングエリアなどには彼女たちがラジオをするブースはないですし、そもそも音声のコンテンツなので現地で見える景色が同じかはわからない、それでも人々は何かをもとめて現地へ向かうんですね。

 

続けて、今回の高知旅行でなぜこの"質感旅行"って言葉を使わせていただくことになったかについてです。

まぁまずはやっぱり同じ"実在"が鍵になるものだからですよね。この辺りは個々のbotで考え方の分かれるところですし深入りはしませんが、なんとなくでもわかっていただけるかとおもいます。

そしてこちらの方が大事なのですがもう一つ、高知ってトライナリーの中で間接的にしか語られないんですよね。

アプリに直接出てきたことはない……と思ってましたがそういえばココロスフィアでみやびの幼少期の回想がありましたね。実はらぶとーくの途中でみやびが高知に行くのですが、botの視点はとらいあんぐるに固定されています。私の覚えている限りでですが、デイトラでも出てこなかったかと思います。

そんなある意味トライナリーたちの"物語"から隔絶された場所だからこそ、そこに行くのは聖地巡礼ではなく質感旅行と言うのが正しいのではないかと思いました。

 

四国へ渡る

慣れないベッドでアラームより少し早く起きてしまったので支度をし、岡山駅へ。朝食を地下改札の近くのパン屋で確保し、ホームに上ります。


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ちなみにこの岡山木村屋、あの木村屋から暖簾分けしたものだとか。名物のパンがなんかあったらしいですが、知らなかったので普通にアンパンともう一つ惣菜パンをチョイス。まだ前の列車が据えられていて乗る列車が入るまで時間がありそうだったので、ホームで頂きました。

 

そして7時少しすぎ、銀色に青帯と黄色のアクセントを入れた3輌連結の車列が、赤いヘッドマークも勇ましく入線してきます。


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発車まであまり時間がないので写真撮影もほどほどにして席へ。進行方向右側の窓際を選びました。ちなみに写真の通りサンライズが遅れていましたが、特に待ったりはせず淡々と出ていったのでもし後述のSSをなぞるために使っていたらと結構ヒヤっとしましたね。危なかった……。

 

そんなわけで宇野線を走り出した列車でしたが、早速対向待ちで止められて少し遅れとなりました。その後もどこか抑えた走りが続き、やはり茶屋町までの複線化と高速化はさっさとやるべきという思いを強められましたね。

そして茶屋町からは瀬戸大橋に繋げるために敷かれた高速セクションへ。エンジンの音と振動が明らかに激しくなり、トップスピードを保って駆け抜けていきます。それに応じて窓の震える音も車内に響き、トンネルに入るとそこそこの強さで耳ツンが。

しばらくすると児島駅に着き、JR四国の乗務員への交代が行われました。結構停車時間があったのですが遅れはさほど縮まりませんでしたね。それでも走り出すと、列車は程なくして瀬戸大橋へ差し掛かり海の上へと躍り出ます。


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この規模で海を渡っていく鉄道橋って日本にはほかにないので、やっぱりテンションが上がりますよね。

目線を下に移すと金網越しに海が見えるというのも独特な感じがします。写真には撮っていなかったのですが、たまたま大きめの船が下を通っていたときなんかは特に面白かったですね。普段なら交わらないふたつの交通機関が束の間の邂逅をしている感じで。

右手に勇者であるシリーズアニメでお馴染みの建物群が見えてきたら、いよいよ四国上陸です。ついに振り子装置が解禁されたのか盛大に車体を倒しつつ、デルタ線を右折して宇多津駅へ滑り込みます。

 

山を越えて高知入り

宇多津では高松からのしまんと3号を後ろへ繋ぎ、全5輌となります。停車時間を削りつつ遅れも少し回復しました。

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讃岐平野を停車駅多めながら持ち前の加速力を活かしてキビキビと抜けて、琴平に到着します。

ここからはいよいよ四国山地を越えていく区間、このクルマの本領を発揮していきます。詳しくはこちらの記事に詳しいのですが、とにかくここを走り抜けるために造られたクルマなんですよJR四国2000系は。

どんな勾配も曲がりくねった線路も、持ち前のパワーと振り子で驚くほどの高速でクリアしていく姿には本当に痺れました。

 

次第に標高が上がり、周りが山で囲まれていくのは見てて本当に興味深かったですね。ちょうど雨だったんですが、雲が本当に近いんですよ。この写真は面白いカカシの群れがあったので偶々撮ってたものなんですがほんとこんな感じでした。

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あと列車は途中で景勝地大歩危小歩危を通りましたが、反対側だったので落ち着いて撮れなかったため帰路の再チャレンジを誓いました。

 

それとトンネルが大量にあるので、通信機器はろくすっぽ使えないですね。

みやびは普通に飛行機で高知に行きそうだけど、らぶとーく途中のお墓参りのときは突発だったから飛行機のチケット取れたのかってのには少し疑問も。もしかしたら鉄道で行ったかも、なんて思いました。まぁみやびはこのクルマのこととか知らないので、ガジェット類が使えんってふて寝してそうですが……。

 

そんなこんなで高知県に入り、土佐山田駅の辺りからは高知平野となり人跡がちゃんとある感じになってきます。

そして高架の高知駅へ駆け上がりこの旅路は終わりです。

 

高知観光断念と早めの撤退

さて高知には着いたものの、雨が強く当初の予定であった桂浜でみやびに幾度となく語られた土佐の海を見る計画は断念しました。

新型車両の南風に乗りたかったので1本早めて昼の列車に変えることにしたのですが、残り時間が少なめなので何をするか迷いました。近場ということでとりあえず路面電車のフリーきっぷ片手に高知城へ向かったのですが……

城内は水たまりが大量にあったり雨水が流れ落ちていたりと散々な状況だったので撤退することに。辛うじて板垣退助像は見れましたが。


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このまま駅に戻るのも面白くないので、目の前にあった博物館に駆け込みました。そこが意外にも当たりで、土佐弁の観光ガイドとともに様々な展示を堪能できました。今回は行けなかった高知城の模型なんかもあったのでそれをみやびと撮ってみたり。

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いや、コラボかなんかでみやびか萩原あみさんの音声ガイド実装しません……?そういえば大和ミュージアムには艦これの大和役の方の音声ガイドがあるとか聞いたことがありますし。*1

 

新型特急で戻り道

そんなこんなで高知駅に戻り、これまた今回の旅の目的の一つである最新型2700系による特急で土讃線を再び行きます。

道中のお供にはそこそこ有名なこちらの駅弁をチョイス。なお、改札外の売店とホームの売店は業者が違うらしく後者でしか売ってなかったので少し注意です。珍しさもさることながら、味も非常に美味でした。

そして行きとは反対側に陣取り、大歩危小歩危の風景を回収しました。ただ高速で駆け抜ける列車から外の写真を撮るの難しいですね……アクキーの位置取りも加わるので余計に。


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そしてこの列車からはとりあえず丸亀で降りました。『乃木若葉は勇者である』がアニメ化されそうな気配があるのでその前に丸亀城に先取り巡礼できたらと思ってのものでしたが、雨が止まなかったため断念しました。

 

徳島まで往復してみた

1日目同様ここから先はトライナリー関係ないのでダイジェスト気味に行きます。ここまでもそんなに関係なくない?ってのは言わない方向で。

 

というわけで宿のチェックインまで時間があるので何をして潰すか少し迷ったところ、2600系に今日のうちに乗ってしまえば明日の"しおかぜ"を1本遅らせて出発時間を6時から7時にできることがわかりました。というわけで徳島ラーメンを夕飯に食べるという名目で無駄な往復をすることに。こういうバカができるのもフリーきっぷの強みですね……。

というわけでちょうどきた8600系の"いしづち"で高松まで出て、そこから"しおかぜ"に。2600系の列車は出たばかりだったので、とりあえず2700系の列車で徳島へ。そしてラーメンを食べて少し時間を潰したら念願の2600系とのご対面です。


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2600系、少数派に終わった実験的要素の多い車両っていかにもオタク好みな感じですよね。いやまぁその背景に色々あるのでその一言で切り捨てるわけにはいきませんが、今回の本題ではないのでこれくらいで。気になった方は調べてみてください。

こういうクルマはどうしても短命になりがちなので、今回乗ることができて良かったですね。


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その後は駅近くの宿にて翌朝に備えました。

 

感想諸々

桂浜で土佐の海と対面するか〜〜と思っての高知観光の予定だったので、スカったのは消化不良でしたね。ただ、結果的に日の出てるうちに土讃線を往復できたのは良かったかなと。それに海の方は結果論ですが翌日以降めっちゃ回収できましたし。

前述の通りみやびがここを通っているかはかなり怪しいですが、もしそうだったらどう思うかというのを考えつつ乗れたのは楽しかったですね。やっぱり急に行くことになったらサンライズ→南風1号だと思うんですよね。そして昨日のフシミイナリーに続きアクキーの有効活用でした。

 

2000系は高速化を突き詰めたために快適性が怪しいクルマという評判は聞いていたのですが、間違っていなかったのだと再確認できましたね。昨日の500系とともに旅の目的にするならそういう尖ったクルマも好きですが、もし常用するならと考えると少しキツい気もしてきますね。とはいえ当時のJR四国のことを考えると、この手は間違っていなかったと思いますよ私は。

そして2700系、走りはより鋭くそれでいて快適性が大幅に上がっていてこれが新時代の車両かってなりました。まず車高がそこまで下げられてないのでドアをくぐる時に屈まなくていいのが有り難いですよね、背が高めなのでここは大事です。もちろん今の時代欠かせないコンセントがあって、土讃特急ではろくに繋がらないせいかサービスがなかったですがフリーwifi設備もあって。

あと2600系と2700系の違いは乗っている限りではイマイチわかりませんでした……。夜なのもマズかったかもしれません、傾斜角とか全然わかんなかったし。

 

この日の真の要点と宣伝

今回なぜ南風1号に乗ったかというと、もちろんちょうどいい時間の列車だからというのもありますが、もうひとつ大事な理由がありまして。

というのも実はとあるSSを書いたときにこの列車を舞台にしまして、実際に乗ってみたくなったんですよね。ちなみに書く際にはネット上に上がっている動画や、同じ列車の別の号に乗ったときの記憶を参考にしていました。

さてそんな話を寄稿した拡張少女系トライナリー二次創作合同文集『こういうのが好きなんですね』は、最近電子版の配信が始まりましたのでよろしくお願いします。モノ自体には年齢制限かかってますが私の話は全年齢なものです、というか殆どの人が全年齢な話を出してました。

 

 

というわけで次は3日目、改めて高知入りした私を雄大な土佐の海が迎えてくれます。ご期待ください。